都内でタクシードライバーをやっていこうと考えているのならば、お客様の観光スポット巡りの旅をお手伝いする、そんなタクシードライバーはいかがでしょうか?
大型の観光バスでは回れないような路地裏の隠れスポットを案内したり、都内の観光スポットを、タクシーの車窓ならではの風景で楽しんで頂く。こういった、タクシードライバーだからこそできる旅があるのです。
そこで今回は、タクシードライバーとして観光案内するにあたって役立つ、「東京シティガイド検定」という資格についてご紹介していきます。
東京シティガイド検定って何?
簡単に言うと、東京都内の歴史や伝統・ライフスタイル・文化などの知識を学び、国内・海外のお客様問わず、観光スポットを紹介できるといった資格です。
通訳案内業をはじめとした、バスガイドなどの観光関係者や、外国人との接点が多いビジネスマンなど、様々な職業・立場の方が受験しています。
合格することによって行う仕事としては、観光ルートの作成や観光名所のガイドなどが主な内容になります。仕事以外でも、彼女とのデートや個人的な旅行で利用したりと、趣味レベルで取得する人も多くいます。したがって、仕事とプライベートの両面で活用できる、幅広い利便性がこの検定にはあるのです。
さらに、合格すると特典として「東京シティガイドクラブ」に入会することができます。そのクラブ内で定期的な勉強会が実施され、都内の穴場スポットや最新ニュースなどの情報交換ができ、常に真新しい観光知識を身に付けられるのです。
どれくらいの難易度か、受験料はいくらか?
では、実際受験するにあたっての難易度や受験料はどれくらいなのでしょうか?
まずは、試験の内容から順を追って見ていきましょう。
・資格種別
民間資格
・受験資格
制限はなく、誰でも受験可能です
・試験方法
筆記試験(マークシート:50問/90分)
①歴史 ②文化・文化財 ③産業 ④生活 ➄その他(観光関連に関する一般知識)
(公式テキスト[地球の歩き方 新・大江戸東京の歩き方]を基準とした問題)
年度によってテーマが決定されます。
・合格基準
100点満点中70点以上で合格です。
・申込方法
Web申し込み
・申込期間
8月上旬~11月下旬頃
・試験日
12月上旬頃
・合格発表
翌1月下旬頃
・受験地
東京
・受験料金
5,400円(税込)
2013年の合格者は、1,401人中1,223人(合格率87.3%)と難易度としてはかなり易しめの内容となっています。受験料は5,400円と少し高めの設定ですが、この合格率の高さを考えれば、躊躇せず受験に踏み出していけるのではないでしょうか?
東京観光タクシードライバー認定について
2012年、日本でタクシーが生まれてから100周年を迎えました。それと同時に、認定タクシードライバーによる「東京観光タクシー」が誕生しました。
社会法人東京乗用旅客自動車協会が、「東京タクシードライバー認定制度」として、観光知識に優れて質の高いサービス提供ができるドライバーを認定しています。
そんな東京観光タクシードライバー認定資格には、以下の項目が必須事項となります。
①東京シティガイド検定に合格
②ユニバーサルドライバー研修(タクシー乗務員の接遇向上のための教育研修)終了orケア輸送士(お客様の乗降介助を訓練した運転手)資格を取得
③東京タクシードライバー認定研修を終了
この3つの条件を満たすことで、実際にお客様を乗せて東京都内の観光コースを案内することができます。
観光タクシーの特徴・勤務形態・料金形態は?
東京観光タクシードライバーの特徴として、積極的な姿勢を持ち、様々な才能に溢れた方が多いです。例えば、アメリカの大学を出て英語に特化した方が、外国人を中心に日本の良さを広めていきたいという理由や、建物一つひとつを紹介しながらコミュニケーションをとっていくのが楽しいという方が登録者としての割合が高いです。
基本的には通常のタクシードライバーとしての業務を行います。その中で、観光タクシーの予約が入り次第随時対応していくという形になります。
自分の観桜案内サービスがお客様に気に入ってもらえると、帰り際に渡すことになっている「予約用電話番号を記したカード」から、次回以降指名してもらえることもあります。したがって、質のいいサービス提供を心掛けることで自分だけの常連を増やしていけるのです。
勤務形態と料金形態に関しては以下のような内容となっています。
【各社共通】
・週平均40時間/1年単位の変形労働時間制
・隔日勤/1乗務15.5時間(基本AM7:45~AM2:15)、月間11~13乗務
・日勤・夜勤(1乗務8時間、月間22~26乗務)
・月給151,800~201,500円+能率手当+成果手当(賞与は年3回)
<配偶後3ヶ月間は、25~32万円が保証されます>
働き方は以下の3パターンから選ぶことができます。
①日勤(月給25万円保証)②夜勤(月給32万円保証)③昼夜勤務の月間11~13乗務(月給32万円保証)
休日休暇
・月5~8日(交替制)
・有給休暇
・慶弔休暇
上記に加えて“明け番”というのもあり、隔日勤の乗務をした翌日の休みを指します。つまり、月5~8日の休みが含まれない休日のことです。日中に自由な時間ができるため、家族や友達とランチに行ったりと、様々な形で有効活用するドライバーが多数います。
まとめ
2020年には“東京オリンピック”が待っています。大会に近づくにつれ、世界中の外国人観光者が続々と来訪してくるでしょう。国を挙げて盛り上げていくために、東京観光タクシードライバーの一員として、世界的行事に携わってみてはいかがでしょうか?